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2017年1月末より、世界100箇所に拠点を持つ環境保全団体のWWFジャパンと世界86箇所に展開する起業家のグローバルネットワークの一員であるImpact HUB Tokyoの共同プログラムとして、実施してきた「Oceanチャレンジプログラム」。参加する起業家チームは、水産業といっても、養殖、加工、小売、店舗販売などのバリューチェーンの様々な切り口で問題解決を目指しています。その第1期生がプログラム通じて磨き上げてきた事業計画案をついに発表します!水産業の持続可能性を考えた時、今回出場する起業家たちだけでなく、参加する人たちがどうこの問題に関わっていけるのか、そんなことも考えながら参加していただける会となっいます。是非この機会をお見逃しなく!
古くから島国として水産業が発展してきた日本では、現在漁獲量の減少、水産業に携わる人口の高齢化、後継者不足など様々な課題が出てきています。地域創生や地方活性化の動きにより、行政・大企業・ベンチャーキャピタルなど、様々な機関が起業家支援・育成プログラムを開催する一方、水産業のこれからを担う人材である人たちへのサポートは充分に整備されていません。事業アイディアはあるものの、事業化のノウハウが共有されておらず、一歩前に踏み出せていない、一緒に事業をつくれるような仲間が見つけられないなどの課題を抱えており、結局事業化に至らないというケースも多くみられます。今回Impact HUB Tokyoでは、過去3年間の起業家育成プログラムの運営経験を活かしながら、持続可能な水産業を実現する活動を推進するWWFジャパンとの共同で、持続可能な水産業を目指す起業家の抱える課題やニーズをリサーチし、全7日間の起業家育成プログラム「OCEAN チャレンジプログラム」を開発しました。全7日間で、ビジネスモデルのさらなる強化、仲間となる起業家同士が切磋琢磨しながらお互いの事業を加速させあう起業家プログラムを開催していきます。http://www.team360.impacthub.tokyo/wwf-program-top
■メディア掲載
・2016年12月29日 サステナブル・ブランド・ジャパン「日本初の水産起業家育成プログラムで参加者を募集」 http://www.sustainablebrands.jp/sp/news/jp/detail/1188671_2135.html
・2017年2月28日 WWFジャパン「持続可能な水産業をめざす、起業家の支援プログラムが始動」http://www.wwf.or.jp/activities/2017/02/1357328.html
解決したい社会課題と事業計画:
・水産資源の減少
・その結果、漁業者の収入減、経営難、後継者不足
→海上で廃棄される「未利魚」の利用促進による漁業者の収入増と、
水産資源管理への貢献の両立を目指す
背景:
アジ・サバ水揚げ日本一の市場である長崎県松浦に130年続く仲買業を営む家で生まれ育つ。地元でも「昔ほど魚が獲れなくなってきた」という水産資源の減少を肌で感じており、それに伴い水産業者の収入が減り、後継者不足というサイクルにも強い課題意識を持つ。同志社大学在学時に起業し、産地直送の海産物卸として事業を始めるが、差別化に苦しむ。そこで、九州・四国の漁港をレンタカーで寝泊りしながら1ヵ月間かけて回り、地域や港ごとに異なる変わった魚や食べ方に関心を持つ。同時に、漁で獲れた魚の中でも、知名度が低い、見た目が変わっている、漁獲量が安定しない等の理由で値段がつかず、また地元でも消費しきれないために多くが廃棄されている状況に課題を感じた。その経験から、産地に眠る珍しい地魚の卸事業に力を入れ始め、現在は全国の100数十箇所の漁港と直接取引を行い、飲食店などに地魚を卸している。
2. 三浦 清貴(みうら きよたか)
所属:有限会社宇和島屋 代表取締役
内容:地魚を利用した練り物製品の加工販売
出身:愛媛県
解決したい社会課題と事業計画:
・水産資源の減少
・その結果、水産業者の収入減や経営苦、後継者不足
→地元の水産資源の回復と持続的な利用を願うが、自身の事業の生き残りと
地元水産業の活性化のために何ができるのか、解決策を模索中。
背景:
地元高校を卒業後イギリスに留学し帰国、27才で地元の特産品である「じゃこ天」製造の会社を設立し、今年で11年目を迎える。地元は漁業が盛んだが、年々漁獲量が減り、それに伴って漁業者や加工業者も経営が苦しい状況が続き、代々魚屋を営んでいた実家も事業を解散した。自身が営む加工業も、地元の魚を丸ごと使用・無添加を売りにしてきたが、地元での漁獲量減少の傾向を見据えると、このままでは地元原料だけでは調達が賄えない。練り物加工の利点として、どんな魚も皮・骨ごと使用できるため様々な種類の未利用魚も活用しているが、漁獲量が減れば減るほど、漁業者は暮らしのために網の目を小さくし小魚も獲ってしまう傾向を肌で感じており、このままでは資源減少と水産業者の経営難の負のサイクルから抜け出せないと悩みを抱える。地元の魚を使い、地元の水産業を活気づけたい想いが強いが、事業継続のためには調達を県外・海外原料への移行も視野に入れねばならず、解決策を模索中。
3. 松井 大輔(まつい だいすけ)
所属:株式会社DRESSNESS 代表取締役社長
内容:国際認証製品を調理提供する店舗の経営
出身地:福井県
解決したい社会課題と事業計画:
・水産資源の減少
→国際認証製品を使用したメニューの開発・調理提供とブランディングを通じて、
持続可能な水産物の普及への貢献を目指す。
背景:
福井県の港町で生まれ育つ。地元小学校の恒例行事である漁業体験の際、「祖父母の代には港周辺でたくさん獲れた魚が減ってしまい、今は沖で獲れた魚を網に入れて、獲れたように演出している」と聞きショックを受け、地元の海や水産資源のために何かできないかと考えるようになる。2015年に、持続可能な水産物の国際認証「MSC」「ASC」を取得した日本初の飲食店を地元の福井県でオープン。デザインを得意とし、店舗の内外装からパッケージまでトータルのブランディングで好評を博す。しかし個人事業者としての国際認証品仕入れ・取り扱う際の難しさ、また消費者間での国際認証品への認知度や需要拡大に課題を感じ、2016年に福井県の店舗を閉店。経営構造や店舗のブランディングを再考し、2017年5月に東京でのリニューアルオープンと新たな事業展開へ向け準備を進めている。
4. 葦苅 晟矢(あしかりせいや)
所属:早稲田大学商学部 在学中
出身:大分県
解決したい社会課題と事業計画:
・養殖エサの原料となる小魚の獲り過ぎによる、水産資源減少
・その結果高騰するエサ代により負担が増えた生産者の経営苦
→「魚で魚を育てる」に依存しない、新飼料の開発と販売供給体制の実現を目指す
背景:
大学の模擬国連を通じ、食糧問題に関心を持つ。また、水産養殖が盛んな大分県出身であることから、
養殖エサの原料である小魚の獲り過ぎによる資源減少と、その結果としてエサ代高騰による生産者の経営苦を課題に感じていた。海外文献で昆虫飼料の研究を知り、生産コストも抑えられ、魚に依存しない飼料を開発できれば、環境的にも、ビジネス的にも持続可能な資源管理の循環に貢献できるのではと研究を始める。現在、昆虫を活用した代替飼料の事業化を目指し研究と事業計画の策定に励む。
Impact HUB Tokyoは、株式会社Hub Tokyoが運営をする、社会的インパクトを生み出そうとするアントレプレナー達のコミュニティであり、欧州、北米、アジア、アフリカなど、世界約86箇所に存在し、のべ15,000人を超えるImpact HUBネットワークの一員です。2013年2月の開設以降、現在、150名を超える起業家、スタートアップチーム、企業内起業家、NPOリーダー、フリーランス、アーティスト、エンジニアなどが集まるコミュニティへと成長し、メンバー間のコラボレーションを生み出しながら今なお拡大を続けています。http://hubtokyo.com/
Spark Plug(スパークプラグ)には 1 -ひらめきに支援者を接続する 2 -燃料に火をつける起爆装置 という2つの意味があります。 Impact HUB Tokyoは2013年2月にオープンした、 「Questioning + Action = Impactという価値観を共有した起業家たちが集まるベースキャンプ」。 「チェンジ/Change/変革」「エンパワメント/Empower...
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